
新潟、山形両県から集められた丸太が積み込まれる中国行きの外航貨物船=村上市の岩船港
山形県や新潟県村上市、関川村などから集められた杉の丸太約1万本、約2500立方メートルが9月末、村上市の岩船港から中国・上海港に向けて輸出された。新潟県などによると、国際港ではない岩船港に外航船が入るのは極めて異例。新潟東港と比べ、協力した新潟県側の企業も、港までの輸送の手間やコストが減るなどのメリットが大きいという。輸出を手がけた山形県の林業会社は今後も岩船港からの輸出を進めていく考えだ。
輸出を手がけたのは山形県小国町の旭林業。旭林業の海外輸出は初めてで、丸太は全体の7割が村上市と関川村産だ。自社のほか、村上市内の業者などに呼びかけ、6月末から丸太を岩船港に運び込んできた。中国で建築材などに加工され、再輸出されるという。
国内の住宅着工件数は年々減少している。旭林業の横山顕規(あきのり)社長によると、林業業界は売り先を求めているという。近年の円安基調もあり「多少価格が安くても、...
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