
2025年産米の高騰が続く中、生産者と流通関係者が参加した新潟米商談会=11月、東京都中央区
2025年産米の小売価格が高値で推移し、業務用米の販売が鈍化している。スーパーでも消費者の買い控え傾向が見られ、集荷業者や卸、小売り関係者は、高値で仕入れた25年産米の販売に苦慮。このまま在庫が積み上がれば値下げせざるを得なくなり「我慢比べ」の様相も帯び始めている。農家の手取りが回復傾向にあった中、生産者米価が26年産で大きく下落する可能性もある。(報道部・山本司)
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11月下旬に都内で開かれた「新潟米商談会」。県内の約30の生産者と約60社の流通関係者が参加。翌年産米以降の商談が目的の会合だが、今年は例年と異なる光景も見られた。生産者が構える相談ブースから離れ、集荷業者同士が話し込んでいた。業者の一人は「生産者との商談より、在庫の引取先を探しに来た」と声を潜めた。
農林水産省が発表した9月の販売数量は、前年同月比で小売事業者向けは99・0%、中食・外食事業者等向けは93・6%にとどまる。「令和の米騒動」前の19年との比較では、それぞれ85・5%、91・5%という水準だ。
中食・外食事業者は、...
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