古い民具や農具を楽器としてよみがえらせ、地元の人やプロミュージシャンらが協演した演奏会=11月9日、津南町上郷宮野原
古い民具や農具を楽器としてよみがえらせ、地元の人やプロミュージシャンらが協演した演奏会=11月9日、津南町上郷宮野原

 小屋で眠っていた民具や農具を楽器として生まれ変わらせ、地元住民らが奏でる演奏会が11月9日、津南町上郷宮野原の越後妻有「上郷クローブ座」で開かれた。プロのミュージシャンも参加して、みそだるで作った木琴などの温かな音色と、サックスやパーカッションで協演。親子連れらが堪能した。

 演奏会は、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024」のパフォーマンス作品の一つ。水車や農具を使った音楽プロジェクトを展開する川崎市のジャズミュージシャン、岡淳(まこと)さん(61)が手がけた。宮沢賢治の作品の一節から名付けた「越後妻有かぷかぷ楽団」を公募で結成。県内外から25人が参加し、4月から練習を重ね、楽器も作った。

古い民具や農具を楽器としてよみがえらせ、地元の人やプロミュージシャンらが協演した演奏会=11月9日、津南町上郷宮野原

 たるの板や農業用パイプを鍵盤にして、重箱などに音を共鳴させる木琴や鉄琴、一升升に特殊な紙を張って作った太鼓など多彩な楽器が登場。岡さんのオリジナル曲を中心に演奏した。プロのミュージシャンが古いたんすを打楽器とした即興演奏も披露した。

 会場の176席を埋め尽くした観客はリズムに合わせて手拍子をし、...

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