
村上総合病院
JA新潟県厚生連は11月14日、村上総合病院(村上市)の分娩(ぶんべん)取り扱いを2025年3月中旬をめどに休止すると正式に発表した。人口減少に伴う分娩数の減少で収支が悪化し、体制の維持が非常に困難になったためとした。村上総合病院が休止すると、村上・岩船地域で出産できる医療施設がなくなる。
発表によると、25年3月中旬までの出産予定者は村上総合病院で対応、4月以降の出産予定者は妊娠20週ごろの妊婦健診から他院に紹介する。紹介先はいずれも新発田市の県立新発田病院、関塚医院、富田産科婦人科クリニックなどを予定する。
正式発表を受け、地元首長からは早期の分娩再開を求める声が上がった。
村上市の高橋邦芳市長は文書でコメントを発表した。地域の基幹病院である村上総合病院に対しては最大限の支援をしてきたとして「休止は誠に遺憾」と強調。「一日も早い再開に向け、全力で取り組みを進めるよう強く要請した」とする市側の対応を説明した。妊婦への支援策については早急に検討するとした。
関川村の加藤弘村長は新潟日報社の取材に「医療は地域では大切。今後、住民の流出も懸念される。支援についての検討はこれからになる」と語った。
花角英世知事は...
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