折れたバットを活用したメダルを手にする池田新太郎さん=新潟市東区下木戸3
折れたバットを活用したメダルを手にする池田新太郎さん=新潟市東区下木戸3

 住宅用資材など販売する大塚住宅建材(新潟市東区)は、イースタン・リーグのオイシックス新潟アルビレックスBCと協力し、折れて使用できなくなった木製バットを再利用したメダルの製作を始めた。学童野球大会の表彰に、子どもたちに記念品として贈り好評を得ている。代表取締役社長の池田新太郎さん(47)は「野球をする子どもたちの夢を広げる一助としたい」と意気込んでいる。

 再利用するバットは、オイシックス新潟の選手が試合などで使用したもの。オフィシャルスポンサーである大塚住宅建材による県産材料で地元業者が手掛ける取り組み「オール新潟プロジェクト」に、オイシックス新潟が賛同し、実現した。

 国内ではプロ・アマ合計で消費される木製バットは年間に数十万本あるとされている。その多くが折れて使用できなくなると廃棄されるという。今回の取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)の観点と木材の3次利用、そして「プロ選手が使った道具」という価値を生かした。

 学童野球の表彰に贈呈されるメダルの多くはメッキなどで作られ「もらって終わり」となりがちのため、池田さんは「プロ選手が使ったバットで作ったメダルなら、長く大切にしてもらい、大会の思い出や記念にもなる」と説明する。

 メダルは、バットの上部15センチの間を、厚さ6ミリほどに輪切りにしたもの。直径は約6センチで、デザインや加工は新潟市内の業者に依頼。表面には大会名や「優勝」などレーザーで印刷してある。また、バットの元の柄は残してあるため、同じチームで並べると模様がつながるようにしてある。

 11月に新潟市内で行われた学童野球大会において、表彰メダルとして初めて贈呈され、もらった子どもたちに好評だったという。

大塚住宅建材が折れたバットで製作したメダル

 今後は、メダル以外でもバットを再利用した...

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