
前年の初冬に直播し苗立ちした本多雅志さんのほ場=2024年5月、弥彦村(大平陽一さん提供)
育苗と代かき、田植えが不要になる「初冬直(ちょく)播(は)」が新潟県内でも広がっている。離農により田んぼが集積し、生産者の大規模化が進む中、春に集中する田植えを冬に分散できるメリットがある。一方、普及には除草対策など克服すべき課題もある。
初冬直播は岩手大で研究が始まった。11月下旬から12月上旬に殺菌処理した種もみを乾田にまき、発芽後の春、田んぼに水を張る。県内では農研機構中日本農業研究センターの上越研究拠点(上越市)の主導で2019年に、上越市内の生産者が実証試験を始めた。
同センターによると、2024年初冬...
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