陸上自衛隊による除雪作業=1月25日、上越市大島区
陸上自衛隊による除雪作業=1月25日、上越市大島区
自衛隊による除雪訓練を視察する花角英世知事(右)と上越市の中川幹太市長(左)=1月25日、上越市大島区

 新潟県に立地する東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。で冬場に重大事故が発生した場合を想定して県が行っている原子力防災訓練で、最終日の1月25日は、住民も参加した広域避難の訓練が行われた。陸上自衛隊が除雪を担う訓練も初めて行われ、除雪車の操作のほか、避難経路を確保する手順などを確かめた。

 訓練には原発から半径30キロ圏内にある柏崎市、長岡市などの住民約500人が参加し、村上市や南魚沼市などへ広域避難する流れを実践した。

 柏崎刈羽原発で事故が起きた際の対応方針は国などで現在も議論が続いているが、大雪と原発事故が重なり民間での除雪が困難となった場合は、自衛隊が作業を担うことが想定されている。

 除雪訓練は地震による...

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