本紙をはじめ新聞紙面ではアルファベットの略語によく出くわす。「持続可能な開発目標」を意味するSDGsは、ある程度浸透しただろうか。エスディージーエスではなく、エスディージーズと読む
▼厳冬期にちょくちょくお目にかかるのがJPCZだ。大陸からの寒気が合流してできる「日本海寒帯気団収束帯」である。これが発生すると、発達した雪雲が次々に日本海側に押し寄せて大雪になる。こちらの読みは素直にジェーピーシーゼットだ
▼近頃よく目にするのがPFAS。ピーファスと発音する。発がん性が懸念される有機フッ素化合物のことだ。岡山県吉備中央町の一部浄水場など、各地で高濃度の検出があったとして問題になっている。同町では、水を飲んだ住民の血中濃度が高い傾向にあった
▼水道事業を対象に国が実施した大規模調査の結果が昨年11月に公表され、阿賀野川を水源とする水道水など、本県の一部でも検出されたことが分かった。いずれも国の暫定目標値を下回っていたが、調査を続けていく必要がある
▼2023年には、阿賀野川上流域にある福島県会津若松市の工業団地の排水路から目標値の440倍が検出された。本県で検出されたものとの因果関係は不明で、現在は改善されたというものの、気がかりな調査結果だ
▼有害物質が川の水から検出されたというと、新潟水俣病を思い浮かべてしまう。もちろん同列には語れない。ただ、公害を体験した地域としては敏感にならざるを得ない課題だろう。