監督をはじめ多くの選手が入れ替わった「新生アルビ」の待ちに待ったホームでの試合だ。サポーターの熱い声援を受け、今季初勝利をつかみとってもらいたい。
サッカーJ1のアルビレックス新潟は2日、新潟市中央区のデンカビッグスワンスタジアムで、今シーズンのホーム開幕戦を迎える。対戦相手はセレッソ大阪だ。
J1リーグは2月14日に開幕した。アルビはこれまで3試合をアウェーで戦い、1分け2敗で、勝ち点は1となっている。ホームで待望の勝ち点3を挙げ、勢いを付けてほしい。
注目したいのは、今季から指揮を執る樹森大介監督の手腕だ。
樹森監督は昨年12月の就任会見で「新潟のスタイルは大きく変えず、いろいろなチャレンジをしていきたい」と述べ、ボールを保持するスタイルを継承するとした。
キャンプでは、素早い攻守の切り替えや、ボールを奪いきる球際の強さ、相手DFの裏へ抜ける意識の徹底なども選手たちに求めた。この3試合でこうした動きも見られた。結果につなげたい。
J1はおろか、Jリーグの監督経験さえない人が、いきなりJ1の監督になるのは珍しいという。どう選手を育て、チーム力を高めていくか注視したい。
選手は例年に比べ入れ替わりが多かった。攻撃では昨季J2で16得点を挙げたFW矢村健選手(新潟医福大出)が期限付き移籍から復帰し、課題だった得点力不足の解消に期待がかかる。
同じく期限付き移籍から戻った新潟市中央区出身のGK藤田和輝選手を中心に守備を固めたい。
Jリーグは今季から、激しい競り合いで選手が倒れても、主審が簡単には笛を吹かず、プレーを止めなくした。試合中の実際のプレー時間の増加を図るためだ。
熱のこもった攻防が増え、見る側には楽しいが、選手のプレー強度を高め、けがの防止にも努めねばならないだろう。
今冬は雪が多く、2月下旬にはビッグスワンや聖籠町の練習場の除雪作業を余儀なくされた。雪国の厳しい環境下では、来年の「秋春制」移行でも多くの人がアルビを支えていかねばならない。
アルビの今季掲げる目標は「新潟史上最高へ」だ。リーグ戦での最高成績は6位で、その更新を狙う。サポーターや県民とともに、目標突破へ進んでいきたい。