日本金属洋食器工業組合の共同受注事業で導入された機械=3月4日、燕市吉田法花堂
日本金属洋食器工業組合の共同受注事業で導入された機械=3月4日、燕市吉田法花堂

 日本金属洋食器工業組合(新潟県燕市東太田、29社)は3月4日、金属洋食器の一つであるナイフの自動研削加工を共同受注する事業を開始した。市の補助制度を活用し、自動研削機械を組合企業に導入。組合内の受発注を組合が一括して行うことで、職人不足に対応しながら安定的な製品供給を図る。

 市によると、製造工程が複雑なナイフは分業体制を取っていて、刃をとがった三角形に研削する工程は、メーカー各社がそれぞれ外注に出すなどしていた。しかし、自動研削加工を市内で中心的に担ってきた法人が1月末で廃業することになり、職人の数も減少。個々の企業では対応が難しくなっていた。

 そこで、組合が自動研削機械を導入し、組合内で共同で受注を行う体制の構築を検討。市としても、地場産業のサプライチェーンの強化を講じる必要があると判断した。機械購入のための補助金680万円を盛り込んだ24年度一般会計補正予算案は2024年、市議会6月定例会で可決された。

 日本金属洋食器工業組合が組合企業からナイフ自動研削加工を受注し、...

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