柏崎刈羽原発
柏崎刈羽原発

 原子力規制委員会は16日、東京電力柏崎刈羽原発の核物質防護に関する取り組みについて27日に現地視察すると発表した。規制委の長﨑晋也委員らが、テロなどに備えた設備の建設状況や運用の現状を確認する。

 核物質防護の分野の規制を担当する長﨑委員は昨年9月に就任し、柏崎刈羽原発を訪れるのは初めて。委員らは、原発内の立ち入り制限区域の範囲見直しに向けて建設中の柵や、防護区域手前にある周辺防護区域の柵やセンサー類といったテロ対策設備の運用状況を見て回る。原発の稲垣武之所長と意見交換も行う。

 柏崎刈羽原発では2021年、東電社員によるIDカードの不正利用や、侵入検知設備の故障といったテロ対策上の不備柏崎刈羽原発では、2021年2月時点で、侵入検知設備が計16カ所で故障し、うち10カ所は代替措置が不十分なため無断立ち入りができる状態だったことが判明した。原子力規制委員会は安全重要度を最悪レベルの「赤」と評価し、21年4月に柏崎刈羽原発での核燃料の移動を禁じる事実上の運転禁止命令を出した。20年9月には、運転員が同僚のIDカードで中央制御室に入る問題なども起きている。が相次い...

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