
天野地区の住民に対し、地盤調査の結果が伝えられた新潟大学の説明会=6月、新潟市江南区天野3
2024年元日に甚大な被害をもたらした能登半島地震2024年1月1日午後4時10分ごろに発生した石川県能登地方を震源とする地震。逆断層型で、マグニチュード(M)7.6と推定される。石川県輪島市と志賀町で震度7を記録し、北海道から九州にかけて揺れを観測した。気象庁は大津波警報を発表し、沿岸部に津波が襲来した。火災が相次ぎ、輪島市では市街地が広範囲で延焼した。の発生から、1日で1年半となった。液状化現象の影響で家屋の損壊や傾斜が広範囲に及んだ新潟市内では、住宅の公費解体と再建の動きが続く。液状化を防ぐ対策は西区と江南区で検討中で、工法を巡る問題がなお、くすぶっている。復興への焦点を探った。(2回続きの2)
6月中旬、新潟市江南区の天野地区。能登半島地震で液状化被害を受けた地域住民らに向けて、新潟大学災害・復興科学研究所が独自に行った地盤調査の結果が説明された。
「この地域の一部には、地下水を抜くと地盤沈下を起こしかねない場所がある」
新潟市は再液状化を防ぐ対策として「地下水位低下工法」を検討する。...
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