都内にいながら、さまざまな新潟清酒を試飲できる「THE SAKE Stand(ザ・サケスタンド)」=東京都中央区銀座5
都内にいながら、さまざまな新潟清酒を試飲できる「THE SAKE Stand(ザ・サケスタンド)」=東京都中央区銀座5

 日本酒の酒蔵数が89と全国最多の新潟県は「淡麗辛口」の酒どころとして全国に名をはせる。健康志向の高まりや高齢化という時代の流れを受け、アルコール消費量は減少傾向にある。そうした中、伝統的酒造りが国内外で注目され、造りや味わい、売り方、楽しみ方などの面で新たな動きが出てきた。重点企画「NEXTコンテンツ潮流」第2シリーズでは、新市場を醸そうとする挑戦を追う。(7回続きの4)

 「次、どれ飲もうか」。壁一面にずらりと並んだ一升瓶の前で、40〜50代の男女がおちょこを片手に新潟清酒の試飲を楽しんでいた。

 昨年8月、東京都中央区銀座5にオープンした新潟県のアンテナショップ「銀座・新潟情報館 THE NIIGATA(ザ・ニイガタ)」。日本酒の有料試飲コーナー「新潟清酒・THE SAKE Stand(ザ・サケスタンド)」が、同館のキラーコンテンツだ。日本一の蔵元数を誇る新潟県をPRしようと試飲用の新潟清酒を40種取りそろえる。客は1500円でおちょこ5杯分を楽しめる。

 髙木信行館長(54)は「購入を促すためではなく、試飲体験自体を商品にした」と語る。40種は随時入れ替え、季節限定酒や変わり種も扱う。

 購入チケットをかざすと...

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