
所属した部隊の動きを説明する倉島熊治さん。「地図を見ると自然と思い出す」と語る=新潟市中央区
戦場において、生と死は常に紙一重だった。どん底から生き延び、戦い終えても苦しみは続いた。国民一人一人の命は軽んじられた。決して繰り返してはならない時代を知る証言者たちは、戦争の果てに何を思うのか。戦後80年の今、その声に耳を傾けた。(9回続きの2)
<1>インパール作戦でビルマの住民に助けられ…南魚沼市出身・101歳の今泉清詞さん
太平洋戦争末期の1945年、中国南部に展開していた日本陸軍は、反転攻勢のためとして持ち場を撤退し、湖南省に向けて集結する計画を立てた。倉島熊治さん(105)=新潟市中央区=が所属した...
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