県政の継続を望むのか、それとも刷新を求めるのか。知事選はきょう29日が投票日だ。

 人口減少が急速に進む本県はさまざまな面で遅れや停滞が指摘されている。活力を取り戻し、新潟の未来を開いていくリーダーにふさわしいのは誰か。

 多くの有権者が1票を投じ、自らの意思を示してほしい。

 立候補しているのは現職の花角英世氏と、会社役員で新人の片桐奈保美氏の2人で、無所属の両氏による一騎打ちとなっている。

 花角氏は自民党のほか、公明、国民民主両党の県組織と、県内最大の労働団体である連合新潟が支持している。

 片桐氏は共産党、れいわ新選組、社民党が推薦している。自主投票とした立憲民主党の国会議員らの支援も受けている。

 国民民主と連合新潟は前回、花角氏の対立候補を推したが、スタンスを変えた。今回の選挙戦だけでなく、今後の県政運営に少なからず影響するだろう。

 これまでの知事選で重要な焦点となった東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題は、今回の選挙でも論戦が注目された。

 同原発ではテロリストらの侵入を防ぐ核物質防護体制の不備が相次いで発覚し、選挙戦のさなかにも東電社員が有効期限の切れた入構証で構内に入っていたことなどが新たに明らかになった。

 現状は再稼働の議論を始めるには遠いとはいえ、本県の最重要課題であることに変わりはない。

 新潟日報社が告示後に行った世論調査では、次の知事に最優先で取り組んでほしい政策として「景気・雇用対策」を選んだ人が最も多かった。

 新型コロナウイルス禍の中で、就労や事業継続に影響を受けた県民は少なくない。そうした情勢下で、県民がこの政策を重視するのはうなずける。

 急激な円安や長期化するロシアによるウクライナ侵攻が経済の先行き不安に拍車をかけており、産業政策も喫緊の課題となる。

 知事に最優先してほしい政策に「医療・介護・福祉」を選んだ人も多かった。深刻な医師不足は県政運営の大きな懸案だ。

 県立4病院を市町主体の運営に転換する提案を盛り込んだ地域医療構想を巡っては、花角氏が構想に沿って病院再編を進めたいとするのに対し、片桐氏は13の県立病院を県立のまま維持する考えだ。

 県土が広大な本県で、県民の安心・安全に直結する医療体制をどう守るかは重いテーマだ。

 よりよい将来につなげていくには、私たち県民が県政への関心を持ち続けることが欠かせない。きょうの投票を、県政に参加する意識を高める機会にしたい。

 6月22日の公示が有力視される参院選も迫る。身近な政治の動きに目を凝らさねばならない。