ハンバーガーづくりの「きょうしつ」を開いた久松希美さん(左)=2025年7月
 ハンバーガーづくりの「きょうしつ」を開いた久松希美さん(左)=2025年7月
 アルコールインクアートの魅力を伝える川辺美代子さん(右)。左は「み館」の日替わり館長を務める「ながよ光彩会」職員の木元茜里さん=2025年7月
 就労継続支援B型事業所に入所する人の芸術作品を紹介する「ながよ光彩会」職員の光岡勇祐さん=2025年7月
 JR長与駅のホームで観光列車「ふたつ星4047」の出発を見送る子どもたち=2024年11月
 オルタナティブスクールでの活動について語り合う池田早希さん(左)と森大雅さん(右から3人目)、風歌さん(同2人目)=2025年7月、JR長与駅構内「GOOOOOOOD STATION」
 孫の結婚式に出席した特別養護老人ホームの入居者(手前、ながよ光彩会提供)
 特別養護老人ホームの入居者と談笑する原田竜生さん(左)=2025年7月
 「ながよ光彩会」理事長の貞松徹さん

 長崎市に隣接し、大村湾を望む長崎県長与町。人口約3万9千人、ミカンが特産の自然豊かな町は、新たな出会いにあふれ、あちこちで日々小さな「奇跡」が起きている。人々をつなぐのは、町で高齢者や障害者向けの事業を手がける社会福祉法人「ながよ光彩会」だ。

 町の玄関口だが、午後は駅員が不在となるJRの駅では、就労支援事業の一環としてカフェをオープン。人気の観光列車「ふたつ星4047」が停車すると、地域の子どもたちも加わって、にぎやかにもてなす。

 ながよ光彩会理事長の貞松徹さん(47)はこう話す。

 「正しさって一つじゃない」

 一人一人の「得意」を生かし、夢を実現させる人々の姿を追った。(共同通信=藤田康文)...

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