都議の龍円愛梨さん(右)と息子のニコちゃん(龍円さん提供)
都議の龍円愛梨さん(右)と息子のニコちゃん(龍円さん提供)
都議選の経験について話す都議の龍円愛梨さん=9月、東京都新宿区
東京都議選で政策を訴える龍円愛梨さん(右)=6月、東京都渋谷区
工夫をこらしたという政策資料
集会で支援者らに対し、子育てについて話す龍円愛梨さん(右)=5月、東京都渋谷区

 3年に1度行われる夏の参院選を間近に控えた今年6月、東京都内では熱い選挙戦が一足早く繰り広げられていた。4年に1度の東京都議選だ。

 渋谷区選挙区(定数2)に出馬した一人が、都民ファーストの会の現職都議、龍円愛梨さん(48)。ダウン症に伴う知的障害がある小学生の一人息子を独りで育てながら、3回目の当選を目指して選挙に臨んでいた。

 しかし、今回の出馬は、必ずしもすんなり決まったわけではなかったという。取材をすると、女性議員がまだまだ少数派であるがゆえに、育児との両立に課題がある政治の世界の厳しい現実と同時に、変化の兆しも見えてきた。(共同通信=池田知世)

 ▽選挙準備の準備

 「出るのか出ないのか、...

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