休み時間に子どもと話す石垣雅也。休み時間や給食の時間も子どもを知る機会になるという
 休み時間に子どもと話す石垣雅也。休み時間や給食の時間も子どもを知る機会になるという
 給食時間に子どもと話す石垣雅也(画像の一部を加工しています)
 教職員支援機構が開催した探究型研修初日の会場=2024年7月31日、茨城県つくば市

 放課後、小学校の職員室の一角に5年生の担任3人が集まり出す。「あの子の表情、周りの友達の助けがあって和らいだよなあ」。その日にクラスであった出来事を、児童の名前と様子を挙げて振り返る30分間。滋賀県の公立小学校教諭だった石垣雅也(いしがき・まさや)(51)は、子どもを理解するための「井戸端会議」のようなこの時間を大切にしてきた。(共同通信=小島孝之、敬称略)

 ▽「理論や経験を超えてくる」仕事の楽しさと厳しさ

 教員は教科指導以外にも、会計や行事の準備など学校運営に関する事務作業が一人一人に割り振られる。放課後はそれらに追われ、切迫した場合でない限り、子どもの話を脇に追いやらざるを得ない構造があ...

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