横綱の地位の重みを力説する貴乃花さん=9月下旬撮影
 横綱の地位の重みを力説する貴乃花さん=9月下旬撮影
 横綱大の里への期待を語る貴乃花さん=9月下旬撮影
 1995年1月、新年の奉納土俵入りを披露する新横綱貴乃花(右)=明治神宮
 1991年5月の夏場所で18歳の貴花田(左、当時)は横綱千代の富士に勝利=両国国技館
 1995年1月、新横綱優勝の初場所で貴乃花は横綱曙を寄り切る=両国国技館
 2001年5月の夏場所で右膝の大けがを押して強行出場の横綱貴乃花は優勝決定戦で横綱武蔵丸を破る=両国国技館

 大相撲で「平成の大横綱」と呼ばれた貴乃花光司さんは2025年8月に53歳となった。1990年代に兄の3代目若乃花(元横綱)と空前の「若貴ブーム」を巻き起こし、史上6位の優勝22度を記録した。日本相撲協会を退職したのは2018年秋。角界を離れた今、往年のスターはどんな思いで令和の土俵を見ているのか。(共同通信=田井弘幸、竹内元)

 ▽「彼には人生運がある」

 2025年9月の秋場所は大の里と豊昇龍の両横綱が優勝決定戦で熱戦。9日からは福岡国際センターで九州場所が始まる。貴乃花さんは横綱初制覇を遂げた25歳の大の里に熱い視線を送る。

 「まず大きいのよ。その体で前に出るという感じ。相撲の取り方が素直。...

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