新内閣が発足し、記者会見に臨む高市早苗首相(手前)=10月21日、首相官邸
 新内閣が発足し、記者会見に臨む高市早苗首相(手前)=10月21日、首相官邸
 自民党総裁選の討論イベントに出演した高市早苗氏(左から2人目)ら=9月27日、東京都世田谷区
 スパイ罪で起訴された日本人男性の判決公判が開かれた北京市の第2中級人民法院前で撮影を阻止する警察官=7月16日(共同)
 稲村悠氏(本人提供、共同)

 「スパイ防止法」制定を主張する自民党の高市早苗氏が首相に就任。連立を組む日本維新の会も支持しており、その制定がより現実味を帯びている。日本・世界の防諜問題に詳しく、警視庁公安部捜査官で諜報事件捜査に従事した経験を持つ日本カウンターインテリジェンス協会・稲村悠代表理事に現状と課題を聞いた。(共同通信=太田清)

 ―国の重要情報を守るスパイ防止法については、既に取り締まる法律があり、その強化で十分との考えもある。自民党総裁選でも高市氏が必要とする一方、茂木敏充前幹事長(当時)、林芳正官房長官(同)が「現時点で必要ない」とするなど意見が分かれた。

 「日本には既に、安全保障に係る重要情報を保護対象とす...

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