柏崎刈羽原発の再稼働問題について、質問に答える花角英世知事=26日、県庁
柏崎刈羽原発の再稼働問題について、質問に答える花角英世知事=26日、県庁

 花角英世知事は26日の定例記者会見で、東京電力柏崎刈羽原発が再稼働した場合に国から交付される3142万円を財源として、原発の安全対策に関する広報費用などを盛り込んだ2025年度一般会計補正予算案を発表した。12月2日に開会する県議会12月定例会に提出する。通常の補正予算案とは別に単独で提案するとし、知事は再稼働問題について「議論しやすいようにする」と説明した。

 花角知事は21日の臨時記者会見で、国の対応を確認した上で柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働を容認すると表明。知事の職を続けることについて、信任か不信任かの判断を県議会に仰ぎたいとしていた。

 会見で花角知事は予算案の可決が信任に当たるか問われ、「議会がどういう形で意思を表すかは、お任せしている」と述べるにとどめた。ただ、県の担当者は「知事が再稼働を了解すると表明しなければ盛り込まれない予算だ」と説明。事実上、知事の判断について是非を問う予算案となる。

 予算案が可決されれば、県は原発の安全や防災対策などを説明するリーフレット約57万部を作成し、年明け後に全県で戸別配布する。インターネット広告にも取り組む。県や立地自治体の職員、専門家で構成する監視チームをつくり、原発の保守や管理の状況を確認するとしている。

 県によると、予算案の議案を分割するのは、10年2月定例会に提出した...

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