参院選が22日、公示された。国際情勢の不安定化を背景に、物価高対策や外交・安全保障政策などが大きな争点として挙げられている。

 しかし、本県を含め人口減少が深刻な地方にとっては、東京一極集中を是正し、地域が活力を取り戻していけるかは、欠くことができない焦点だ。

 来月10日の投開票日まで、各党や候補者が地方振興について、どのように語り、訴えていくのかにも注目したい。

 中でも少子化対策は喫緊の課題と言える。

 全国の2021年の出生数は約81万人で1899年の統計開始以来最少となった。国が2017年に公表した推計より早いペースで少子化が進んでいる。

 本県は約1万2600人で11年連続で過去最少を更新した。死亡数から出生数を引いた自然減は約1万8300人で過去最多になり、減少ペースが加速している。

 人口減により過疎化も進んでいる。過疎法に基づき指定される過疎自治体は、「一部過疎」を含めて県内で19市町村に上り、30市町村の半数を超えた。

 各自治体は出産や子育て、教育などで多様な施策を行っているが効果はなかなか見えてこない。

 転入者より転出者が多い社会減は、新型コロナウイルス禍のテレワークの普及などでやや改善し、転入超過になった県もある。

 しかし、総務省の21年の人口移動報告によると、本県は転出超過が約5700人と依然多く、地方分散の流れをつかめていない。

 子どもを産み育てやすい環境をどのように整え、若者が暮らしたくなる魅力あふれる地方をいかにつくるのか。

 ウイルス禍で停滞した地方と都市部の交流を回復させ、観光地などにもにぎわいを取り戻していくことが欠かせない。

 各党は公約に地方創生や地域振興策を盛り込んでいる。

 与党は、自民党が岸田文雄首相が唱える「デジタル田園都市国家構想」を掲げ、公明党もデジタルを活用した地方活性化を挙げる。

 野党は、立憲民主党と国民民主党が財源と権限をさらに地方へ移すとし、日本維新の会は多極分散型国家の実現を目指す。

 共産党は党の政策で地方自治を壊す政治の転換を訴え、れいわ新選組は災害に強いインフラの充実を掲げる。社民党は公共交通の強化を挙げた。NHK党は公約で地方に絞った項目がない。

 新潟選挙区には、諸派新人の遠藤弘樹氏、N党新人の越智(おち)寛之氏、立民現職の森裕子氏、自民新人の小林一大(かずひろ)氏が届け出た。

 4氏には本県の活性化を図る道筋についても、しっかり語ってもらいたい。