党の顔が新しくなっても険しい道であることは変わらない。衆院選に惨敗し、「焼け野原」となった党の立て直しは容易ではない。新代表の力量が問われる。

 野党第1党として、巨大与党となった自民党に国会でしっかり対峙(たいじ)できるよう党内の結束が急務だ。党の存在意義を明確に示し、国民から信頼を得る政党へ変えていかなければならない。

 中道改革連合の代表選は13日、立憲民主党の出身者同士で争われ、小川淳也氏が階(しな)猛氏を破り、新代表に選出された。

 代表選は、衆院選の大敗を受け、野田佳彦、斉藤鉄夫両共同代表が辞任したことに伴うものだ。

 小川氏は代表選出後の記者会見で、「具体的な成果で国民生活に貢献できるよう全力を尽くす」と抱負を述べた。

 代表が54歳と若返り、新鮮さは感じられるが、立民の幹事長時代に存在感を発揮できず、閣僚経験もない小川氏の手腕を不安視する声は根強い。

 どうリーダーシップを発揮していくのか注視したい。

 中道は衆院選で、公示前の167議席を49に減らした。小選挙区での当選は小川、階両氏を含めた7人にとどまり、枝野幸男元官房長官や岡田克也元外相といった実力者が落選した。

 今回の代表選に限り、推薦人を不要としたのも所属議員が減少した苦しい実情がうかがえる。

 立民出身者からは、衆院選で比例代表名簿の上位になり28人全員が当選した公明党出身者に対する不満が出ている。

 小川氏には、まずは党内の融和に努め、挙党態勢を構築することが欠かせない。

 18日に召集される特別国会では、参院側で存続する立民と公明が統一会派結成を見送った。中道への合流も慎重だ。

 衆院と参院で足並みがそろわないのでは、国民に分かりにくい。地方議員についても今後、どうするのか、明確にすべきだ。

 自民と日本維新の会の連立与党は、数の力を背景にした国会運営を進めかねない。

 タカ派色の強い高市早苗首相は、責任ある積極財政や安全保障政策の抜本強化など「国論を二分する政策課題」を推進することを明言している。憲法改正についても意欲を見せる。

 小川氏は会見で憲法改正に関し、「私は9条の積極改憲論者ではない」とした上で「万一、自衛隊明記の議論をする場合、護憲を望む方々が納得する議論でなければならない」などと述べた。

 衆院選では憲法や安保、原発を巡る政治スタンスの曖昧さが指摘されていた。

 新代表は党内議論を早急に進めてもらいたい。国民に分かりやすい政策ビジョンを打ち出し、党の存在感を示すことが求められる。