現状を変える努力を続けねばならない。男女格差の解消に向け、制度や意識の改革が急がれる。
8日は国連が女性の権利向上を目指し定めた「国際女性デー」だ。性別を問わず、誰もが力を発揮できる社会を実現したい。
スイスのシンクタンクが発表した2025年の「男女格差(ジェンダー・ギャップ)報告」で日本は148カ国中118位と低迷する。先進7カ国では最下位だ。
分野別では経済、教育、健康が順位を上げたが政治は後退した。
昨年、高市早苗氏が初の女性首相に就任し、政界の「ガラスの天井」が破られたといわれた。
一方で、今年2月に行われた衆院選で当選者に占める女性の割合は前回を下回った。
戦後、日本で女性が初めて参政権を行使してから4月で80年となるが、依然として政治の世界での男女平等が足踏みしている。
国際女性デーに合わせ、大学教授らでつくるグループが各都道府県の男女平等度を示す「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」を公表した。
統計から行政、政治、経済、教育の4分野で男女の格差を可視化した。数字が「1」に近いほど男女平等を示す。
本県の分野別では教育が0・568で全国44位、行政が0・296で38位と特に低い。
教育の分野では、前年より指数は改善したものの、校長ら管理職への女性登用が進んでいない。
子どもたちにとって身近な場である学校でも、男女が対等に活躍している環境が望ましい。
校長や教頭のなり手に女性が少ない理由を検証し、環境を整えなければならない。
行政分野でも管理職の女性比率が伸び悩む。市区町村では2割に届いていない。
茨城県は知事のリーダーシップで女性職員の登用を拡大し、前年の37位から1位に躍進した。
女性を積極的に管理職に登用する姿勢が必要だ。
共働き家庭では、家事・育児などに使う男女の時間差が本県は最も小さかった。だが、女性は男性より週に3時間以上長く家事・育児に時間を使っている。
家事や育児を女性の仕事と捉えるような性別役割分担意識は一刻も早く解消せねばならない。
県が首都圏在住の若者ら800人を対象に行った調査でも、若い世代が新潟を離れた理由に、「地域や親戚の集まりでの食事の準備やお茶出しは女性の仕事」といった古い価値観があったことが浮き彫りになっている。
男女平等の意識を根付かせることは、若者の県外への流出防止にもつながるはずだ。

