ながら聞きのラジオから「しながわけん」という言葉がふっと流れてきた。品川県? とけげんに思ったが、そうか「品川圏」か
▼JR東日本による再開発事業で、注目のエリアが生まれたことを伝えるニュースだった。「国際都市TOKYOの未来を拓(ひら)く地」をうたい、まばゆい
▼同じ鉄道会社の話でいうと、本県では豪雨被害で運休の続く米坂線について、地元自治体との話し合いが続く。JRは単独復旧は負担が大きいと難色を示す。復旧後も直営は難しく、自治体が鉄道施設を保有し、事業者が運営する「上下分離」やバスへの転換を唱える
▼「民営分割 ご期待ください ご安心ください」。国鉄民営化の前年に当たる1986年の5月22日、こんな意見広告が新潟日報など各紙に載った。自民党が出したものだ。採算性の低い特定地方交通線を除き「ローカル線もなくなりません」と約束した
▼広告は昨春の国会でも議論に。当時の石破茂首相は「よく覚えている。ローカル線もブルートレインもなくならないという話だったはず」と振り返った。ただ各地の路線縮小、廃止に対しては「分割民営化の影響なのか、他の交通機関の発達によるものか、分析しなければならない」と歯切れはいまひとつだった
▼人口減少が進み、鉄道運営は厳しさを増す。一方でJR東が多額の利益を上げ、首都圏に投資している現実がある。ここで政治の果たす役割とは。自民党は過去の約束を古証文と見るのか、それとも改革の初心と考えるのか。
