
モニター画面を示しながら小腸移植について説明する和田基・東北大教授=仙台市
臓器移植法が施行された1997年以来、心臓や肺、肝臓はそれぞれ千例を超える脳死移植を積み上げてきたが、小腸はいまだ40例に満たない。対象患者が極めて限られることや、代替治療の進歩で移植しなくても長期生存できる患者が増えたことなどが背景にあるという。小腸移植の現状を専門家に聞いた。
▽短腸と運動障害
移植の対象となる小腸の難治性疾患は「腸管不全」と呼ばれ、大きく短腸症候群と腸管運動障害に分けられる。短腸症候群は何らかの病気による小腸の大量切除や、生まれつき腸が短いことが原因で、生命維持や成長に必要な栄養を吸収できない状態。運動障害は、腸の内容物を先へ先へと送る蠕動運動がうまく機能しない状態を指す。
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