
遠藤乾さん
5月中旬に行われた米中首脳会談は、国際政治の構図が変化したことをみなに刻印した。日本は、とりわけ東アジアにおける同盟と敵対のあり方の変化に敏感であらざるを得ない。
まず従来と異なる文脈を確認したい。2025年10月に開かれた米中首脳会談を、トランプ米大統領は「G2(二大国)会談」と称した。これは、かつて中国が米中で世界を仕切る構想を表す際に使った言葉だ。力を尊重し、即決の指導者を重んじるトランプ氏は、習近平国家主席との取引を通じて米国の利益を守り、世界を動かしているさまを見せつけたいのだ。
もう一つの文脈はイラン戦争である。ここで米国は、イスラエルに引きずられてイラン攻撃に踏み切ったあげく、苦戦...
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