
追突事故の現場で取材に応じる男性=2月、長崎県佐世保市
長崎県佐世保市の男性会社員(53)は昨年1月、普段通り出勤した直後に電話があった。警察からだ。
「今から刑事が向かいます」
容疑者扱いされている。でも身に覚えがない。刑事に促され、駐車場に置いた車を見ると、言葉を失った。車の前部がへこんでいた。
翌朝、逮捕された。信号待ちの車に追突し、女性に約2週間のけがをさせて逃げた「ひき逃げ」の疑いだった。客観的に見れば、自分が事故を起こして立ち去っている。だが、事故の記憶がなかった。
「夢じゃないか。目が覚めたら、日常に戻っているんじゃないか」。身柄を拘束されている間、そう考え続けたが、現実は変わらなかった。捜査が進み、起訴された。男性の身に、一体何が起きたの...
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