JR中条駅前に立つ板額御前の銅像=新潟県胎内市(写真映像部・渡辺善行撮影)

 平安時代の末期から鎌倉時代の初期に活躍した胎内出身の女武将「板額御前(はんがくごぜん)」。恥ずかしながら、胎内市エリアを担当するまで詳しく知らなかった。現在の胎内市周辺を治めていた桓武平氏の流れをくむ豪族「越後城氏」に生まれ、鎌倉幕府軍を相手に奮戦した。弓の腕前は「百発百中だった」と言い伝えられている。

 板額御前は「日本三大御前」の一人。ほかの2人は木曽義仲に仕えた女武将「巴(ともえ)御前」、源義経の側室で舞の名手という「静(しずか)御前」で、今年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場するなど、全国的にも知名度が高い。

 だが、板額御前はあまり知られていない。なぜだろう。

 胎内市生涯学習課...

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