
ガールスカウトといえば何を思い浮かべるだろう。紺を基調にしたチェック柄のスカート、白いブラウスにチーフ、紺色のハットというおそろいの制服を着た少女らが街で募金活動をしている姿だろうか。ボランティア活動のイメージがあるが、どんなことをしているのか、意外に知らないことも多い。まずは歴史から振り返ってみたい。
ガールスカウトは1910(明治43)年にイギリスで発足した。日本に伝えられたのは20(大正9)年。第2次世界大戦による中断を経て、49(昭和24)年に日本連盟が設立され、本格的に普及した。
新潟県で最も歴史の古い「新潟県第1団」は48(昭和23)年、柏崎市内の寺院の日曜学校女子部が独立する形で発足した。翌年、日本連盟が誕生したことから正式に連盟に登録し、これまでに延べ4900人以上が在籍している。

発足の背景について、第1団の活動に長年携わっている渡邊郁さん(85)は「戦後間もない時期に、女性も自立してきちんと活動していかなければ、という思いが強くあったと思います」と推測する。

当時は、「ガールスカウトになると良い子になるよ、とお母さんたちが声をかけ合い、子どもたちを集めてゲームをしたりキャンプや野外活動をしたりしていた」そうだ。「生きる力や知識を持った女性を育てていきましょうという趣旨で、先輩たちが立ちあげてくださったと聞いています」
現在は152の国や地域に約1千万人の会員がいる。自分自身と、他の人々の幸福、平和のために、「自ら考え行動できる人となること」を使命に活動している。
新潟県には柏崎市の他にも新潟市や長岡市、上越市などに8団体あり、自然との触れ合いや人との交わりの中で体験を積んでいる。
第1団の歴史をたどりながら、ガールスカウト活動について調べた。...
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