
一時は取り壊しも検討された場所が、喧噪(けんそう)から離れ、活字と共にくつろげる空間に生まれ変わっている。
一風変わった「店員のいない古書店」が新潟市中央区にある。
古町や本町と萬代橋の間、同区花町にある「今時(いまどき)書店」だ。
難病を患う若者が2019年10月に起業し、2年がたつ。コンセプトは「人目を気にせず、時間を忘れて-」
利用にはまずインターネットでの登録が必要だが、登録者は若い女性を中心に約千人に上った。
本好きの「ブックオーナー」が一つの本棚を与えられ、天井まで届きそうな棚に、蔵書から選んだ古本を値札を付けて置いている。
そばの名店を紹介する文庫本を手に取ると、オーナーが手書...
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