1月1日に発生した能登半島地震では、新潟県内でも長岡市で震度6弱を観測するなど広い地域で強く揺れ、被害が相次いだ。柏崎市では最大40センチの津波を観測。県は1日、14市町に災害救助法を適用した。県、新潟市のまとめでは、2日時点の人的被害は新潟市や上越市など8市25人で、いずれも軽かったとみられる。死者、行方不明者は確認されていない。県によると、住宅被害は57棟だが、新潟市では液状化現象による被害も発生しており、全容は判明していない。
新潟県災害対策本部のまとめによると、1月2日時点のけが人は上越市が5人、長岡、糸魚川両市がそれぞれ4人、柏崎市が2人、三条、五泉、見附の各市が1人。これとは別に新潟市災害対策本部によると、新潟市内で7人が軽傷、あるいは軽症だった。
県のまとめでは住宅被害は上越市、五泉市など8市町で確認され、一部損壊以上は計57棟。空き家や公共施設などの非住家も半壊以上が計29棟。新潟市災害対策本部によると、新潟市内の建物被害は全壊2棟、半壊4棟が判明した。西区では27カ所で液状化現象が確認されており、さらに調査を進めている。
津波による被害も起きた。上越市の海岸で海の家の資機材が流出、糸魚川市や佐渡市の漁港で陸揚げしたり、停泊したりしていた漁船が横転するなどした。
上越市茶屋ケ原の国道8号では土砂崩れが発生し、全面通行止めとなった。解除の見通しは立っていない。国道116号新潟西バイパス新通インターチェンジ(IC)-亀貝ICの上下線では復旧作業のため、1月2日午後9時半現在、通行止めが続いている。
新潟県は1日、新潟、長岡、上越、三条、柏崎、加茂、見附、燕、糸魚川、妙高、五泉、佐渡、南魚沼の13市と出雲崎町に災害救助法を適用した。
新潟県災害対策本部本部長の花角英世知事は1月2日、松村祥史防災担当相と電話会談し、国道8号の迅速な復旧などを要請した。