水田で餌を探すトキの群れ=佐渡市
水田で餌を探すトキの群れ=佐渡市

 環境省は2月19日、新潟県佐渡市の野生下トキの2023年の繁殖について、55羽が巣立ち、生息数が22年より13羽減って532羽になったとする最終結果を発表した。生息数が減少したのは2008年の初放鳥以降初めて。調査結果は全て推定値。環境省は営巣林内の過密化などが繁殖結果の低下につながっているとみている。

 繁殖期(2月初旬〜6月末)に営巣したペアは165組で、ひなを巣立たせたペアは27組。巣立ったトキは22年比51羽減の55羽と半減した。ふ化率は20・2%で、過去2番目に低かった。

 環境省佐渡自然保護官事務所は、生息数の増加により営巣林にぺアが集中し、トキ同士が干渉したり、テンなどの天敵に狙わ...

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