
原子炉に核燃料を入れる時期について定例記者会見で発表した東京電力柏崎刈羽原発の稲垣武之所長(右)=3月28日、柏崎刈羽原発
東京電力は3月28日、柏崎刈羽原発1985年に1号機が営業運転を開始した。全7基の出力合計は821・2万キロワットで世界最大級だが、2023年10月現在は全基停止中。東京電力は2013年に原子力規制委員会に6、7号機の審査を申請し、17年に合格した。その後、テロ対策上の重大な不備が相次いで発覚した。終了したはずだった安全対策工事が未完了だった問題も分かった。7号機の原子炉に核燃料を入れる燃料装填(そうてん)を4月15日にも始める日程を明らかにした。再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。の準備段階に位置付けられるが、装填以降の工程は「未定」としており、再稼働の時期は東電自体も見通せていない。
「7号機の運転に関わる機器の健全性がしっかりあることを確認していくのは重要なステップだ」。3月28日、定例記者会見に臨んだ柏崎刈羽原発の稲垣武之所長は燃料装填の意義を強調した。
柏崎刈羽原発は...
残り866文字(全文:1083文字)