手前みそながら、弊社のインターネットサイト「デジタルプラス」ではウェブならではの記事や機能も展開している。朝刊を定期購読していると全て無料なので、ご興味ある方は試していただければ

▼小欄の朗読サービスもある。読み上げるのは県内のコミュニティーFM12局のパーソナリティー。各局に「朗読日報抄」という番組があり、放送後にサイトで音声が聞ける。比較的抑揚をつけずに読む人。やや感情を込めて読む人。聴いていると声色にもそれぞれ個性があると改めて実感する

▼ある時、気になる声があった。滑らかだけど、少し機械的のような。語り手を調べてみると、AI(人工知能)のアナウンサーだった。最近は、テレビの全国ニュースなどで「AI自動音声でお伝えします」といった説明を聞く機会も増えた

▼実際、人が読むのと比べても違和感はそれほどない。事実関係は問題なく分かる。AIアナウンサーによる小欄の朗読も同様だった。AIは急速に発展している。国際通貨基金(IMF)によると、世界の雇用の約4割に影響する見通しだ。人間が担ってきた仕事の多くが取って代わられるのか

▼一方、能登半島地震の際には大津波警報の発表直後にアナウンサーが異例の命令口調で避難を呼びかけた。普段の落ち着いた調子を一変させたとして話題になった。受ける印象はさまざまだったようだが、人が語るからこそ伝わることもある

▼小欄の朗読は語り手が連日変わる。さて、今回はどう読まれるだろう。

朗読日報抄とは?