東京電力柏崎刈羽原発の安全対策について報告書の取りまとめに入ることを確認した県技術委員会=6月4日、新潟市中央区
東京電力柏崎刈羽原発の安全対策について報告書の取りまとめに入ることを確認した県技術委員会=6月4日、新潟市中央区

 東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。の安全対策を確認する新潟県技術委員会(座長・小原徹東京工業大教授)は6月4日、新潟市中央区で会合を開き、東電福島第1原発事故2011年3月11日に発生した東日本大震災の地震と津波で、東電福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の6基のうち1~5号機で全交流電源が喪失し、1~3号機で炉心溶融(メルトダウン)が起きた。1、3、4号機は水素爆発し、大量の放射性物質が放出された。などを受けて実施してきた柏崎刈羽原発の安全対策の点検作業に一定のめどが立ったとして、報告書の取りまとめに入る方針を確認した。小原座長は取りまとめの時期について「いつまでにという段階ではなく、今はまだ分からない」と述べるにとどめた。

 技術委では福島原発事故以降、柏崎刈羽原発の現地視察などを行い、2020年には事故原因に対する検証結果をまとめた報告書を作成、公表した。

 6月4日の会合では...

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