液状化によって地盤が動く「側方流動」が発生し、大きくゆがんだ町並み=2024年6月12日、石川県内灘町

 能登半島地震2024年1月1日午後4時10分ごろに発生した石川県能登地方を震源とする地震。逆断層型で、マグニチュード(M)7.6と推定される。石川県輪島市と志賀町で震度7を記録し、北海道から九州にかけて揺れを観測した。気象庁は大津波警報を発表し、沿岸部に津波が襲来した。火災が相次ぎ、輪島市では市街地が広範囲で延焼した。で、新潟市西区と同様に甚大な液状化水分を多く含んだ砂質の地盤が、地震による強い揺れで液体のように流動化する現象。地表に水や砂が噴出したり、地盤が沈下したりする。土管やマンホールが浮き上がることもある。埋め立て地や干拓地など、緩い砂質で地下水位が高い場所で起こりやすい。条件を満たせば内陸でも発生する。1964年の新潟地震では橋や鉄筋コンクリートの建物といった大型構造物が崩れ、対策工法の開発が進むきっかけになった。阪神大震災や東日本大震災でも発生した。被害を受けた地域が石川県にある。金沢市の北に隣接する内灘町。液状化で地盤が斜面をずり落ちるように動く「側方流動」が起き、広い範囲で住宅や道路が傾いたり、ゆがんだりした。地震から間もなく半年となるが、家屋の解体は作業の調整に時間がかかって進まず、町並みは被災直後のような状態が続いている。

 

 能登半島地震で、内灘町では最大震度5弱を観測した。能登半島から南下して町に入り、砂丘の尾根のような道を走ると、...

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