記者の質問に答える花角英世知事=7月17日、新潟県庁
記者の質問に答える花角英世知事=7月17日、新潟県庁

 新潟県の花角英世知事は7月17日の定例記者会見で、長岡市を皮切りに15日から始まった東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。に関する国の県民説明会について、「説明会で情報を得る中で、柏崎刈羽原発にどう向き合うか、県民の意思がだんだん固まっていくと思う」と述べた。

 花角知事は6月、国に避難路の整備などを要望した際、原発の安全性や再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。の必要性は国が直接、県民に説明するよう求めていた。説明会は来月10日までにあと6回予定されている。

 花角知事は国に対し、「県民に理解を求める努力をしてもらいたい」とする一方、説明会の開催で十分かどうかは「特定の人しか関心を持ってもらえないのでは困る。どういうやり方がいいのかは常に研究...

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