火災が発生した東京電力柏崎刈羽原発=1日(新潟日報社ヘリから)
火災が発生した東京電力柏崎刈羽原発=1日(新潟日報社ヘリから)

 東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。構内で1日に発生した火災について、東電は10日、防災装置を制御する機器に電気を送るケーブルから、地中に電気が漏れ出る「地絡(ちらく)」が生じたことで、過電流が変圧器に流れ、過熱したことが要因とみられると発表した。

 火災は防災装置の定例試験中に、3号機の建屋から約500メートル離れた非管理区域にある電源盤内の変圧器が発火した。

 東電によると、防災装置を制御する機器に電気を流すケーブル6本のうち、1本が電気漏れした可能性があることを確認した。このケーブルから地絡が生じ、漏電時に感電を防ぐ接地線を介して、変圧器に通常の約2倍の電流が流れたことが出火の要因だと推定した。

 同原発の...

残り204文字(全文:504文字)