加茂山公園の山道を歩く「1万歩倶楽部」の参加者=加茂市

 歩くことの価値が見直されている。新型コロナウイルス禍では、感染防止のため混雑する公共交通機関を避け、通勤や通学のため歩いたり、アウトドアを楽しんだりする人が増えた。スマートウオッチは定期的に、立ち上がって歩くよう促してくる。そうした流れに呼応するように、企業や自治体は歩くことに特化したサービスや取り組みを加速させている。健康面だけでなく、ビジネスや社会貢献にもつながる可能性を秘める「歩くこと」の今を探った。

(新発田総局・清水啓也)

加茂山に下条川ダム…自然を楽しみ目指せ1万歩!

人気の散策ツアーに密着

 「皆さん、きょうは1万歩、歩けましたか」「私は1万2千歩」。加茂市で4月中旬、加茂山の遊歩道や、下条川ダムの周囲を徒歩で巡るツアーが開かれた。参加した50〜80代の22人は、...

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