東京電力柏崎刈羽原発の津波想定などを議論した原子力規制委員会の会合=6日、東京・六本木
東京電力柏崎刈羽原発の津波想定などを議論した原子力規制委員会の会合=6日、東京・六本木

 日本海の海域活断層の調査結果を巡り、原子力規制委員会原発推進を担う経済産業省から安全規制の役割を分離させ、原子力規制に関する業務を一元化した組織。東京電力福島第1原発事故を受けて発足した。国家行政組織法3条に基づき、人事や予算を独自に執行できて独立性が高い「三条委員会」として環境省の外局に位置付けられる。衆参両院の同意を得て首相が任命する委員長と委員4人で構成する。は6日、東京電力から柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は主に関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に、6号機は2025年に全ての審査に「合格」した。7号機は2024年6月に技術的には再稼働できる状況が整った。の地震や津波想定への影響を聞き取る会合を開いた。東電は昨年12月の第1回に引き続き、地震や津波の想定を見直す必要はないと報告。規制委事務局の原子力規制庁東京電力福島第1原発事故を受け、2012年に発足した国の機関。原子力規制委員会の事務局を務める。規制の審査、検査などの実務を担う。柏崎刈羽地域など原子力施設の立地地域には、原子力規制事務所を置き、日々の原発の検査やトラブル、緊急事態への対応に当たっている。は大筋で理解を示した一方、「能登半島地震2024年1月1日午後4時10分ごろに発生した石川県能登地方を震源とする地震。逆断層型で、マグニチュード(M)7.6と推定される。石川県輪島市と志賀町で震度7を記録し、北海道から九州にかけて揺れを観測した。気象庁は大津波警報を発表し、沿岸部に津波が襲来した。火災が相次ぎ、輪島市では市街地が広範囲で延焼した。で確認された津波など、最新の知見を踏まえてほしい」と次回会合での再説明を求めた。

 政府の地震調査委員会は昨年8月、兵庫県北方沖から上越地方沖に長さ20キロ以上でマグニチュード7以上の地震が想定される活断層かつて地震を引き起こし、今後も同じような活動をする可能性がある断層。断層の中でも、過去の一定期間に繰り返し動き、地震を引き起こした断層は、将来も同じように活動する(ずれ動く)可能性があると考えられている。日本ではおよそ2000の活断層があるとされる。が計25カ所あるとの調査結果を公表。規制委が東...

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