高値で確保したもち米が積まれた渡英商店の倉庫=田上町
高値で確保したもち米が積まれた渡英商店の倉庫=田上町

 主食用米の不足感から価格が急騰した「令和の米騒動」。ことしは主食用米の作付けが増えた一方、加工用など非主食用米の生産量が減少している。中小のもち製造会社や米粉製造会社は原料米確保に苦慮。原料米価格は数年前の4倍に跳ね上がり、商品への価格転嫁が不可避だが、需要の減少も危惧する。(報道部・山本司)

 「災害レベルの危機的状況だ」。もちなどを製造する渡英商店(加茂市)の渡辺隆行社長は、もち米高騰による深刻な影響を訴える。原料は新潟県産米を中心に仕入れる。新潟県産もち米の「わたぼうし」は2023年は60キロ当たり約1万2千円、24年は1万4千円ほどだったが、ことし10月の価格は約5万円。23年産の約4...

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