撤去された展示パネルの内容を読み上げる元教師アン・ケルさん=3月、米フィラデルフィア(共同)
 撤去された展示パネルの内容を読み上げる元教師アン・ケルさん=3月、米フィラデルフィア(共同)
 撤去された展示パネルの内容を読み上げる元教師アン・ケルさん=3月、米フィラデルフィア(共同)
 2025年8月、米フィラデルフィアで大統領公邸跡地に掲示されていた奴隷制の歴史に関する展示パネル(ゲッティ=共同)
 米国ワシントン、ニューヨーク、フィラデルフィア

 自由と平等を掲げた米国の独立宣言が1776年に採択された東部フィラデルフィアで今年1月、奴隷制の歴史を紹介した展示が消えた。「内容が否定的だ」としてトランプ政権が撤去させたためだ。市民らは失われた展示内容を読み上げる静かな抗議を展開。7月4日に建国250年の節目を控える米国は「負の歴史」を後世にどう伝えるかで揺れている。

 ▽矛盾

 市中心部の国立歴史公園にある初代大統領ジョージ・ワシントンが住んでいた公邸跡地。寒さが和らいだ3月中旬、展示パネルが掲げられていたれんがの壁を背に、元教師アン・ケルさん(71)が紙に書かれた文章を読み上げていた。通り過ぎる観光客は不思議そうな表情を見せる。

 パネルはワシン...

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