Eボートのレースで力を合わせてオールをこぐ人たち。誰でも手軽に楽しめる=見附市の大平森林公園(長岡支社・新井田悠撮影)

 子どもの頃、友だちと一緒に川を冒険してみたいと思っていた。普段渡る橋は下からどう見えるのか、川を下ると本当に海に出るのか。憧れが実現しないまま年月が過ぎる中で、興味をそそられるイベントを見つけた。見附市内町の大平森林公園で行われている「Eボート」の乗船体験だ。

 東京のNPO法人が、27年ほど前に考案したEボートはゴム製の10人乗り。先頭と最後尾に1人ずつが陣取ってかじ取り役となり、8人は2列に並んでパドルをこぐ。他のレジャー用ゴムボートと違ってへりが高い作りなので、体勢が安定し、水に落ちにくい。

 頭の文字の「E」には多くの意味が込められている。人々が交流し(Exchange)、川下りや競争を...

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