今年5月下旬にパリに移住したばかりです。2カ月間生活してみて気づいた点をご紹介します。
まず、命の源である水。パリの水道水は飲めますがカルキでいっぱいです。1週間もしないうちにポットの中は真っ白。シャワーヘッドの穴もカルキで詰まって水が出にくくなります。酢やカルキ対策用の洗剤が欠かせません。
また、フランスの一般家庭には基本的にエアコンがありません。先日フランスは熱波に覆われましたが、家庭では簡易なスタンドのものか扇風機。また、寒暖差が激しく、多くの人々は少し我慢すればまた涼しくなると思っているので、一般家庭へのエアコンの導入は進んでいません。熱波の際はタオルを凍らせて暑さをしのぎました。
食材の面でも事情は日本と違います。和食に欠かせないナスとキュウリですが、フランスのものはばかでかく、皮が硬いのです。まず失敗の少ないナスの油炒めを作りましたが、一口ほおばり面食らうはめに。それ以降は毎回ピーラーで皮をむきます。

巨大で皮が硬いフランスのナスにびっくり
商品のパッケージも日本と違います。マヨネーズが、シャンプーや歯磨き粉のチューブのような容器に入っていて中身が見えず、買うのにたじろぎました。鶏もも肉は骨付きしかなく、唐揚げを作るにも毎回骨を外さなければならず一苦労です。
一方でフランスならではの恩恵も受けています。お肉、野菜や果物など素材自体がおいしいです。ニンジンやジャガイモが甘くて驚きました。ワインはもちろん、バターやチーズなど乳製品はさまざまな種類が楽しめます。
携帯電話料金は容量無制限(動画が見放題)で月々25ユーロ程度、私は家族割引で16ユーロ(約1900円)です。日本ではつい先日まで大手の通信料金プランで容量1GB(機器代なし)で月々4千円ほど。こちらに来る際解約料金に1万円以上払っていたので、フランスは良心的でびっくりしました。まだまだ分からないことばかりですが、こちらでの生活を楽しみたいと思います。
船木 亜瑠(ある)さん(阿賀野市出身)
(船木さんは1983年生まれ。新潟では県産品をPRして販路を開拓するコーディネーターとして活躍。仕事を通して知り合った日系フランス人と結婚し、現在は主婦をしています)