私の住んでいる上海は人口2400万人。世界有数のビジネス街や歴史を感じる租界など、観光地としても国内外から多く人が集まる国際都市です。
そこでの生活で最も感じることの一つは中国の時間の進み方です。日本に比べ非常に速く、その話はテレビでも取り上げられていると思います。
2年前、地下鉄駅前などを埋め尽くしていたシェア自転車(1元=15・6円)は既に淘汰(とうた)され、半分は無くなってしまいました。スマホによる決済は、会社の食堂、売店でも使用でき、以前は小銭がたまって困っていましたが、今は現金を持たない生活になっています。
交通では、上海市内にかつてトロリーバスが走っていましたが、今は街中の路線バスまでハイブリッドか完全電気バスに置き代わっています。
少し前によくニュースに取り上げられたPM2・5についても、バス、自動車の排ガス規制や電気化推進、北部での石炭暖房のガス化の成果で、冬場の北京でも青空を見る日が増えたように思えます。
仕事面でも、弊社社員の業務指示に対するレスポンスは非常に速く、驚くことが多々あります。急速に国際社会で成長したこの国のパワーを感じます。
仕事柄出張が多く、国内のいろいろな所に行く機会があります。ご当地グルメといわれる料理が各地にあり、上海であれば今ごろはザリガニ、10月ごろは上海ガニが有名です。北部であれば羊肉を中心とした串焼きや丸焼き、南部であればマツタケ料理、沿岸部は海鮮料理…などなど、歴史を感じる料理やお酒を味わうことができます。
その中で、私がハマったのは火鍋です。
重慶に出張した際に現地で有名な「重慶火鍋」の店でいただきました。唐辛子ベースのスープに山椒(さんしょう)の粒をそのまま入れ、肉や野菜をしゃぶしゃぶのように湯がいて食べるものですが、その辛さと山椒の味がすさまじいのです。よくこんな辛いものを子供まで食べているものだと初めは驚いたのですが…。

皆さんもぜひ一度試してみてください。
子供用でも激辛の重慶火鍋。缶ジュースのようなごま油を入れて食べるのが本場の食べ方という
中山 渉さん(燕市出身)
(中山さんは1970年生まれ。上海駐在4年目で、コンプレッサー製造販売会社の総経理を務めています)