液状化現象とみられる被害で動けなくなった車両=1月1日午後7時すぎ、新潟市西区鳥原(画像の一部を加工しています)
液状化現象とみられる被害で動けなくなった車両=1月1日午後7時すぎ、新潟市西区鳥原(画像の一部を加工しています)

 石川県能登地方で震度7の地震を観測した1月1日、新潟県内でも広い地域で強い揺れがあり、被害が相次いだ。

 長岡市で震度6弱を観測したほか、震度5強が新潟市中央区、南区、西区、西蒲区と三条、柏崎、見附、燕、糸魚川、妙高、上越、佐渡、南魚沼の各市と阿賀町、刈羽村。震度5弱が新潟市北区、東区、江南区、秋葉区と小千谷、加茂、十日町、五泉、阿賀野の各市と出雲崎町。

 県災害対策本部によると午後8時現在、避難中に転倒した糸魚川市の女性(89)ら少なくとも4人がけがをするなどした。

 これとは別に、上越市災害対策本部によると、上越市中門前の90歳の高齢者が地震発生のショックで心肺停止した。長岡市危機管理防災本部によると、午後8時半時点の市内の人的被害は4件で、いずれも軽いとみられる。

 柏崎市では一時、約千人が避難した。十日町地域消防本部と十日町市によると、松之山松口で作業所1棟が倒壊した。

 新潟市によると中央区、西区、西蒲区で電柱が傾いたり道路が陥没したりし、「液状化現象」が起きたとの通報が相次いだ。

 県によると上越市と柏崎市の国道8号が土砂崩れなどにより、通行止めになった。ブロック塀が倒れるなどの建物被害や断水、停電も各地で発生している。

 交通機関にも影響が出た。JR東日本は、上越新幹線の新潟-越後湯沢と北陸新幹線の長野-金沢で地震後、運転を見合わせた。

 新潟空港事務所によると、新潟空港発着は国内線16便、国際線2便が欠航。日本道路交通情報センターによると、北陸道、関越道、磐越道、上信越道、日東道のいずれも上下線で区間通行止めとなった。佐渡汽船は一部に遅れが発生し、最終のカーフェリーを欠航した。