冬のパリの楽しみをご紹介します。
11月中旬を過ぎると、市内のお店や大通りなどにクリスマス・イルミネーションが登場。12月には街中が一気にクリスマスムードになります。
フランス人にとってクリスマスは年に一度の一大イベント。12月24日には家族や親戚が集まり盛大にお祝いをします。この日を一緒に祝う人それぞれにプレゼントを贈るので、準備が大変! 地方から出てきている人は実家に帰るので、夕方からは帰省ラッシュが始まり、日本のお正月のような感じです。
みんなが楽しみにしているのはディナーやプレゼントだけではありません。マルシェ・ド・ノエル(クリスマス・マーケット)、テレビや雑誌でも紹介されるシャンゼリゼのイルミネーション、そして百貨店の装飾! 老舗百貨店ギャラリー・ラファイエットでは、毎年変わるクリスマスのテーマに合わせて飾りつけを施します。1912年建造の丸天井の下には壮大なクリスマスツリーを設置。オペラ座裏のオスマン大通りに面したショーウインドーではマリオネットによるファンタジーの世界が繰り広げられ、子供連れの家族でにぎわいます。

1月の第2水曜日からは、冬のソルド(バーゲンセール)がスタート。有名ブランドのシーズンアイテムも割引になることもあって、世界中からショッピングを楽しみに来ます。1月中旬を過ぎるとファッションウイークが始まり、有名人やセレブ、ジャーナリストなどでパリは華やかに彩られます。
2月2日の「シャンドラー」は、聖母マリアが清められたという日にクレープを食べる、フランス人には欠かせないイベントです。
そして2月14日のバレンタイン。こちらでは「恋人たちの日」といわれ、カップルで食事をしたり、主に男性が女性に花束やプレゼントを贈ったりします。日本のように女性がチョコレートを贈る習慣はありません。数年前からは、パリの人気ショコラティエもバレンタイン用の限定品を発売するようになりました。日本の風習が影響しているのかも?
小池 靖子さん(新潟市出身)
(小池さんはパリ市内の百貨店でコミュニティ・マネージャーを務めています)