
無防備な格好の寝姿。せわしなく動くコミカルなしぐさ。スマホの交流サイト(SNS)で、リス、ウサギ、ネズミなど小動物の写真や動画を見ると思わず笑みがこぼれる。
「かわいい」と感じるのは、サイズ感や見た目の愛らしさだけではない。自由気ままな様子、その読めない表情や動きに日々、癒やされている。
ただ小動物の言葉の定義はあいまいで、解釈や分類もさまざま。シンプルにウシやウマ、ヒツジといった大動物と区分し、両手で抱きかかえられる大きさを小動物とするのがわかりやすいだろう。

その中でも身近なイヌ、ネコにはない特別感があるのが、普段目にする機会が少ないリスやネズミなどの哺乳類の小動物だ。「手のひらに乗せると、命の重さを感じられる」「よく見ないと気づかない個性を発見するのが楽しい」。毎日接する人々の声を聞き、飼ったことのない私の憧れは増すばかり。
2023年5月に新型コロナウイルス感染症の法的な位置付けが5類に引き下げられた。外出やレジャーをかつてのように楽しめる日常を取り戻しつつある。スマホの画面ばかりを見ているのではもったいない。
新潟県内に本格的な動物園はないが、幸いにも小動物と気軽に触れ合えるカフェや公共施設が各地にある。いてつく冬に心温まる体験を求め、小さな動物たちと出合えるスポットへ足を運んだ。...
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