2024年の始まりの日、穏やかな日常は突然、恐怖に包まれました。最大震度7を観測した能登半島地震から1カ月。深刻な被害を受けた石川県能登半島北部では、ライフラインにも事欠く避難生活が続いています。地震の爪痕が深く残る奥能登(輪島市、珠洲市、穴水町、能登町)と七尾市に1月26日~29日、新潟日報社の取材班が入りました。被災地には崩れ落ちた日常が広がっていました。カメラマンが現地で捉えた「ありのままの姿」を写真で紹介します。(新潟日報社取材班・金子悟、芳本卓也)
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輪島市(震度7)=1月28日撮影


火災で焼失した観光名所の「輪島朝市」です。原形をとどめている建物はほとんどありません。

車が往来する市街地には、倒壊したビルや家屋がそのまま残っていました。

朝市通りは「モノクロームの世界」に。昼には時報で「ふるさと」が流れていました。

焦土と化した街の道端には、犠牲者を悼み花が手向けられていました。
珠洲市(震度6強)=1月28日撮影


鵜飼漁港で見たトラックは大きくひしゃげ、漁船はあちこちで打ち上げられたり、転覆したりしていました。

道路の両脇には崩れ落ちた家屋や店舗が。様子を見に来る人の姿はまばらです。

激しく損壊した建物。黒っぽい色の倉庫は逆さまに…。

がれきの山が目立つ街の中で、取材班の後をしばらく付いてくる犬がいました。さまよい、雪に顔を突っ込んで餌を探す様子を見て、近くに飼い主がいることを願いました。
穴水町(震度6強)=1月29日撮影


建物の屋根や壁は、はがれて車に落ち、倒壊した建物は道路にせり出しています。

1階が潰れた建物。これ以上倒壊しないように、棒で支えられていました。
能登町(震度6強)=1月29日撮影


倒壊した家屋が道路をふさいでいます。隣の住宅には「危険」の赤紙が張られていました。

昔ながらの店舗や住宅が並ぶ商店街。倒壊した家屋が生々しく残っていました。
七尾市(震度6強)=1月26日撮影



神社の鳥居は崩れ、痛々しい姿となっていました。門松の存在が元日の地震発生を物語っています。
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